「ミントグリーンな日々」について、あとがきというほど大層なものではないですが、
思っていることをすこし書きます
夢眠ねむさんの卒業・引退が発表されてから、ぼんやりと、最後にはなにかを残したい
気持ちを伝えることが必要なんじゃないかと考えました
自分なりの、最後のラブレターを書きたいと。
描くとしたらやっぱりそれは「漫画」というメディアがいい。
というのも、「人生史上最高の肉を食べた話」(万世のレポ)を描いてから、会いに行くとねむちゃんはいつも(というほどたくさん会いには行けていませんが)その漫画の話をしてくれて、
たぶんですが 私=漫画の人 と思っていてくれていたからです
引退の発表があった3月31日までに、どんなことが描けるかな
どんなことが言いたいかな、というのを2018年の11月くらいから考えていました
さみしいとかは全然なかったです。
どう考えても思いつくのは、「感謝」で。
ありがとうって気持ちをあらわしたいと思いました。
まんがの中にたくさん描きましたが、
アイドルを好きな、アイドルに限らずとも、「推しがいる人生」というのは、すごいんです
直接なにも関わりのないときもいつも、その人のことばかり考えてしまうんです、オタクは
ライブがないときも会えないときも日常にはいつもその人の面影があって、
たとえば洋服屋さんでその人の色とかモチーフを見つけるだけで楽しくて
空が晴れてるだけでうれしくて、きれいな花とか月とか自然を見たときにはじめに頭に思い浮かべるのはその人なんです
毎日がきらきら輝いて見えたのは「好き」という明るい気持ちがあったからです
だからわたしは、そういう日々をくれて、
ありがとうという気持ちを、漫画に描きました。
そんな抽象的な話は、実録の漫画であらわすのは私にはすごくむずかしくて
というか漫画って、すごく、むずかしくて
マジめっちゃむずいと思いながら描きました
時間がかかるのに読み終わるのは一瞬で、たった20ページのものを描くのもたいへんで、
作業期間たまたま仕事の方のイラストがいっぱいあるときで手がプルプルして、
痛み止めの湿布を手に貼りながら描いていました
漫画家さんって、、スゲーとおもいました
制作の途中で、2月ごろかな
ねむちゃんのファンの有志の展示会、「you may me name.」をやるから、参加しないかとおさそいをいただきました。
この機会に、出させてもらえるならやっぱり、「漫画」がいいとおもって、書いていた漫画を急いで仕上げました(はじまりに間に合わず、会期3日間を過ぎてしまって、その間に来ていただいた方には、申し訳ない気持ちでいっぱいです、すみません…)
紙の本にして、人に手にとってもらえる、また、その様子を見ることができるというのはいままでにない体験で、よい経験になりました。
本当によい機会をいただき、ありがとうございます。
ツイッターにアップしたら、たくさんの方に見ていただけました。今も現在進行形で…
なんと言ったらいいのかわからないのですが、本当に、ありがとうございます。
追いきれなかったのですが、たくさんの、同じく推しを持つひとたち、何かを好きと思うひとたちが、「私と●●くんの関係のようで、共感しました」というようなお話も聞けて、うれしたのしいです。めっちゃわかる…と思いながら見てます。
ありがとうございます。
漫画の解説をするというのは、無粋かもしれないのですが、
今回 #YMMN で展示させていただけたこともありますので、
誰にも気づかれなかったかもしれないこだわったところ、など少し書いてみます
・時間の経過とともに変わる彼女の呼称
・その時の気持ちに合わせた文字の表現(緊張しているとき、全部ひらがなになるとか、ふるえてるとか)
・人間のすがたとあざらしのすがた
・自分の体験と気持ちを等身大に描きながら「これは身に覚えがある」と共感できること
・過去形
8ページくらいだとさくさく書いていくのですが、12ページを越えると描きたいことを文字に書いて、頭の中でまず整理します
プロットというのでしょうか
大層なものではありませんが、こんな感じでした
文字でまとめたら、こういうページでまとめようって、ネームをつくります
これもすごく汚いですけど一部アップしてみます
まんが、まじ、むずい
ちなみに、いままではスケッチブックにフリクションボールペンで線画を描いて取り込んで色を塗って…としていましたが、
iPad Proを買ってから原稿はすべてがそれでまかなえています。おえかきたのしい!
「世界はすごい」の漫画のほうで、初めて描いた漫画のことにふれているのですが、
まあほんとに、下手くそだったんです。めちゃくちゃ時間もかかったし。
でも、好き の気持ちを伝えることの大切さを知って、描きたいことがふえて
ほかにも少しずつ、漫画を描いて
いろいろな表現を考えて、自分なりに咀嚼して、すこしは上手くなったんじゃないかな、ってやっとおもえました
今回、いちばん気にして書いたのは、
・過去形
ということです。
これだけは、書いておかねばいけない、ということがあります。
漫画を読んで私のホームに飛んだ方はあれ?となったかもしれませんが
今の私の日々は、
ミントグリーン色をしていません。
いまは、ねむちゃんが繋いでくれた線の上ですきになった人の、オタクをしています
目についてついつい買ってしまうアクセサリーや小物はミントグリーンではないし
ペンを持って手癖で描き出すのはボブでも困り眉でもありません
それはかけがえのない毎日です。
あんな漫画を描いておいて、冷たい と思われるでしょうか。
なかには「一人の人をこんなに好きになってすごい」のような感想を書いてくださっている方がいたので、気になって書きました
描いたとおりです
「アイドル」の夢眠ねむさんを好きだったあいだの思い出たちは、
きれいな箱に入れて心の奥に丁寧にしまって、
たまに蓋を開けてニコニコするような過去のものです。
大事な宝物。
でも、これだけは、過去じゃないということがあります。
それは、わたしは、いまでもねむちゃんのことが大好きだということです。
だいすきだし、ひとりの人間として尊敬しています。
応援しています。
アイドルの夢眠ねむさんは、ひとつの「作品」であったからこそ、
アイドルじゃなくなった今、アイドルオタクとして彼女を応援するのは私にとってはちがうかなと思うんです。
好き という気持ちのことをかんがえています。
自分の「好き」のこのかたちが、誰にどう思われても、わたしは、自分で気に入っているのです
ねむちゃんのオタクで、好きでよかったなあと自信を持って言える。
伝えたいことは漫画で伝えるという手法がすきです。
表現することがすきです
だからまた、なにか伝えたいことがあったときはこういう風にあらわしたい。
夢があります。
それを叶えるためには、たくさんの人に漫画を読んでもらう、読みたいと思ってもらうことが必要で、
この夢というのは、小さなころからあったものですが、かたちにしたいと思ったきっかけは、
ねむちゃんです。
ねむちゃんが新たな夢に向かって、本屋さんをがんばるのだから、
私も叶えたい未来に向かって、がんばります
「キミがくれた今を これからも生きていくよ」